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研究意欲にあふれた諸君の参加を歓迎します!

Dept_Head
応用動物科学専攻長
高橋 伸一郎(たかはし しんいちろう)

 動物は,自分たちが生き延びるためのエネルギーを,地球上の他の生物に依存しなければならない従属栄養生物です。もちろん,私達もそのグループの一員で,生きるための資源を地球に求め続けてきました。ただ,人類は,経済的な利益を第一に考え,生活を豊かにすることを優先してきたあまり,他の生物,そして地球自身に大きなダメージを与えてしまいました。
 では,私達は,未来の人類のためにどうやって生きていく必要があるでしょうか?今の便利な生活をやめることはできませんから,地球に対する人類の活動の負荷をできるだけ減らし,他の生物との共生共存の道を探っていかなくてはなりません。 このために,私達の専修・専攻,動物生命システム科学専修・応用動物科学専攻では,ヒトを含めた動物の一生の健康を維持するため,そして,ヒトが生活に利用している動物の無駄をできるだけなくすための教育や研究を進め,その成果を社会に還元していきたいと考えています。
  これを実現していくためには,動物の複雑で多様な生命現象の機構を解き明かし,応用への可能性を深く探る必要があります。私達が研究している動物は哺乳類が主ですが,他のモデル動物も利用しながら,分子レベルから細胞レベル,さらには個体レベルや集団レベルでの理解を目指しています。
  創立してからまだ約25 年の若い専攻ですが,私達は,発生学,遺伝学,免疫学,内分泌学,細胞生物学,生化学,神経行動学,放射線生物学などを融合して,総合的に動物の一生や進化を研究し,農学という実学の中で,これからのヒトの立ち位置を考えています。生物学や化学,物理学は当たり前ですが,数理学や社会学などの観点も加えて,「応用動物科学」という新しい学問領域の創造に日々努力しています。
 動物生命システム科学専修では,教授・准教授・助教13名に対して,一学年の定員が9名,一方,応用動物科学専攻では,専任教員に加えて,獣医学専攻の兼担教員,附属施設や研究センターの教員,特任教員など,総勢30名を越える研究者が大学院一学年定員19名(修士課程)を指導するという,カスタムメイドで丁寧な研究・教育指導体制を特長としています。そして,皆で力を合わせて,学内・国内・海外との連携を基礎に,世界に通用する研究を推進しています。
  「いま,動物を科学する」というテーマで,自分たちで課題を見つけ,これを解決する方法を研究し,力を合わせて実践していく仲間になりませんか?
 やる気のある皆さんの参加,協力をお待ちしています。

C 2023 応用動物科学専攻広報 担当